
カードローンを利用しているものの毎月の返済金額が大きく、毎月の生活が厳しいという方におすすめなのが、カードローンの借り換えです。
今回はカードローンの借り換えで毎月の支払がどのくらい楽になるかや、借り換えるデメリットを解説。借り換えにおすすめの金融機関も紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
目次
借り換える前に金利を計算
カードローンを利用しており毎月の返済が厳しいと感じている方にとって、現状の状況を改善するのに有効なのは、より金利の安いカードローンに借り換えることです。
それではこの金利年4.0%でどの程度の差が出るかをご存じでしょうか。この差を理解するには、まずカードローンの金利の計算方法を知っておく必要があります。
実質年率とは?
カードローンは基本的に「実質年率」という金利を採用しています。そこで実質年率の計算方法を理解しておきましょう。実質年率は、元金に対して1年間でかかる金利のことです。
言葉で説明するより、実際の金額を例にあげて解説していきましょう。仮に実質年率18.0%で、10万円を借りている場合の利息を計算してみます。
100,000(円)×0.18(実質年率)=18,000(円)
この場合、1年間で18,000円の利息がかかることになります。それでは1か月でかかる利息を計算してみましょう。
100,000(円)×0.18(実質年率)÷365(日)×30(日)=1,479(円)
1か月を30日で考えると、上記のような計算式になります。1年間でかかる利息を365でわることで1日あたりの利息を計算し、1日分の利息に1か月の日数をかけることで1か月分の利息を計算できるのです。
実質年率の基本的な考え方は上記のとおりです。この計算方法で借り換えに関して、毎月の支払金額がどの程度変わるか計算してみましょう。
実際の返済金額を比較
返済金額がどの程度変わるかは、借り入れている金額や金利によって変動するため、借入金額や金利別に計算してみましょう。下の表にて1か月でかかる利息のみを算出してみます。
金利(実質年率) | |||||||
10.0% | 12.0% | 14.0% | 14.5% | 16.0% | 18.0% | ||
借入
金額 |
10万円 | 822円 | 986円 | 1,151円 | 1,192円 | 1,315円 | 1,479円 |
30万円 | 2,466円 | 2,959円 | 3,452円 | 3,575円 | 3,945円 | 4,438円 | |
50万円 | 4,110円 | 4,932円 | 5,753円 | 5,959円 | 6,575円 | 7,397円 | |
100万円 | 8,219円 | 9,863円 | 11,507円 | 11,918円 | 13,151円 | 14,795円 | |
200万円 | 16,438円 | 19,726円 | 23,014円 | 23,836円 | 26,301円 | 29,589円 |
※1年間を365日、1か月を30日で計算
借入金額が低いと大きな差は出ませんが、借入金額が大きくなると、金利だけで毎月大きな差が出ていきます。50万円の借り入れを18.0%から10.0%に借り換えると、毎月3,000円以上金利の差が出るのです。
カードローンの金利を比較
金利が下がれば毎月の返済額は少なくなります。以下では金融機関ごとの、カードローンの金利を確認しておきましょう。
金融機関 | 商品名 | 貸付金利(実質年率) |
アイフル | キャッシングローン | 3.0~18.0% |
レイクALSA | カードローン | 4.5~18.0% |
プロミス | フリーキャッシング | 4.5~17.8% |
三菱UFJ銀行 | バンクイック | 1.4~14.6% |
三井住友銀行 | カードローン | 4.0~14.5% |
みずほ銀行 | カードローン | 2.0~14.0% |
大手消費者金融のカードローンと、大手銀行カードローンの金利は上記のとおりです。金利にはある程度の幅がありますが、多くの場合金利は上限金利が採用されるため、検討をする場合はまず上限金利で比較をしましょう。
借り換えとおまとめの違い
カードローンの借り換えを検討している方は、インターネット上などで「おまとめローン」という商品を見たことがあるかもしれません。カードローンの借り換えとおまとめローンには、明確な違いがあるのでしっかりと覚えておきましょう。
借り換えとは?
借り換えとは今借りている会社よりも、金利の安い金融機関に借り換えることで毎月の金利の支払いを抑える方法です。
借り換えるカードローンは現状のカードローンと同様で、毎月の返済を続けながら貸付枠に余裕が出たぶんは、あらためて借り直せるという方法になります。
おまとめとは?
おまとめローンは返済を目的とした商品です。ただし目的は複数の金融機関からの借り入れをひとつにまとめ返済をすることであるため、あらためての借り直しができない商品がほとんどです。
返済する金利は大幅に下がりますが、その代わり再び借り直せないため返済のみで生活できるという方向けの商品になります。
・おまとめローンは借り直し不可
・カードローンは借り直しが可能
カードローンの借り換え手順
借り換えの手順は、基本的にカードローンの申し込みと同じです。借り換える金融機関をみつけ、その金融機関にカードローンの申し込みを行います。その後金融機関による審査が行われ、審査に通過すれば融資を受けられるのです。
fa-pencil手順
- 申し込み
- 審査
- 融資
- 今利用しているローンを返済
- 新たに借りれたローンに返済開始
カードローンを借り換えたい場合はかならず他社からの借り入れは正直に申告し、借り入れ目的も「借り換え」としておきましょう。
借り換えをしようとする金融機関がカードローンのほかにおまとめローンも提供していれば、おまとめローンであれば融資可能となる可能性もゼロではないでしょう。
おまとめローンが申込者の希望に沿うかどうかは、状況次第です。しかし返済のみ・借り直し不可でも返済するだけなので構わないという方は、おまとめローンもおすすめの方法になります。
融資を受けたら、これまでに借り入れていた金融機関に一括返済を行いましょう。そうすることでより金利の安い金融機関のカードローンの借り換えが、完了するのです。
借り換えのデメリット・注意点
- 借り換えでも審査は必要
- 総量規制で審査にとおらない可能性も
- 返済方式と返済計画に注意
カードローンの借り換えは上手に利用すれば毎月の生活も楽になり、返済も早くなる手段です。しかしその利用方法を間違えると、大きなマイナスになるケースもあります。
また借り換えるといっても、簡単にできるわけではありません。以下からは借り換えに関する注意点をまとめていきましょう。
借り換えでも審査はある
まず借り換えといっても、カードローンに融資を申し込むことに違いはありません。カードローンを申し込むことは、そこで審査を受ける必要があり、審査に通過しなければ借り換えられないのです。
借り換えにおける最大のハードルがこの審査であり、審査にあたって知っておきたいのが総量規制という言葉です。
総量規制に注意
総量規制とは貸金業法に定められている決まりであり、カードローンなど目的フリーの貸付を行う場合、申込者の年収の1/3を上限とするものです。
この決まりは多重債務者を増やさないための決まりであり、貸金業法に則って貸金業を行っているすべての金融機関が守るべき法律となります。
ちなみに借り換えローンと混同されがちなおまとめローンの場合は、少々事情が変わります。複数の他社からの借り入れをひとつにまとめるおまとめローンは総量規制の対象外となります。
これはおまとめローンの特性、つまり返済のみの低金利ローンという点です。総量規制とは消費者が多重謝意武者にならないための法律です。そのため消費者が一方的に有利になる商品は、規制の対象外となります。
ただし繰り返しになりますが、おまとめローンは貸付上限枠まで余裕ができても、その範囲内で借り直せないという点は覚えておきましょう。
返済の方式に注意
カードローンの返済方法はさまざまな方法がありますが、多いのが残額スライド返済方式です。これは借入金額にあわせて毎月の返済額が変動する方式となります。
実際のケースで検証してみましょう。たとえば金利18.0%で50万円借り入れている場合、1か月の金利は7,397円です。この場合金利に元金10,000円を加えて、毎月の支払額は18,000円となります。
この借り入れを返済し続けて借入額が30万円となった場合、毎月の利息は4,438円。毎月の返済額は、元金10,000円を加えた15,000円となるのです。
支払い回数に注意
ここでひとつのケースを考えてみましょう。仮に金利18.0%の消費者金融系のカードローンを利用して、50万円を2社から借り入れていたとします。
この100万円を銀行系の金利14.0%のカードローンで借り換えたとします。この場合の支払回数と、返済総額を計算してみましょう。
金利 | 18.0% | 14.0% |
毎月の支払額(最大) | 36,000円(2社分) | 22,000円 |
返済回数 | 48回 | 96回 |
返済総額 | 1,360,152円 | 1,553,357円 |
差額 | +193,205円 |
仮に複数社から借り入れているものを、ひとまとめにした借り換えることを想定すると、上記のように支払回数に大きな差が出ます。そのぶん支払総額も大きく増えてしまい、大きな損をしてしまう可能性があります。
2社から借り入れている場合、2社に対して毎月元本から10,000円ずつ返済することになり、毎月元本が20,000円減ることになります。
一方ひとまとめにすると、毎月減る元本は10,000円です。そのぶん支払回数が増え元本にかかる利息も大きくなります。
上手な借り換えの利用法は?
- 繰り上げ返済を心がける
- 毎月定額返済で支払回数を減らす
- 自分なりの返済シミュレーションを行う
カードローンの借り換えは、毎月の返済負担を減らすためには非常に便利な方法です。借り換えをする場合気にしておきたいポイントと、上手な利用方法を確認しておきましょう。
繰り上げ返済を心がける
借り換えローンのポイントは、毎月の返済負担を減らし、素早く借り入れを返済することです。そのためのポイントとなるのが繰り上げ返済です。
多くのカードローンが、残高スライド方式を採用しています。金融機関の指定通り返済していると返済回数が増え、返済総額も大きくなってしまう可能性があります。
毎月の返済が楽になるぶん、生活にはある程度余裕ができることでしょう。その余裕のなかで繰り上げ返済をできる場合は、繰り上げ返済をするのがおすすめです。
早い段階で元本を減らすことで最終的な支払総額を抑えられるので、しっかりと覚えておきましょう。
返済シミュレーションをしておく
借り換えが本当にお得になるかどうかを知るために、おすすめなのが返済シミュレーションです。
カードローンの金利は実質金利であり、その計算方法はこの記事の序盤で解説しました。計算式がわかれば、エクセルなどでも簡単に返済計画を作れます。可能であれば自分で返済計画を立てておきましょう。
シミュレーションの例
2社合計借入金100万円を借り換えたケースで毎月の返済額を定額にした場合の返済回数、返済総額をまとめてみました。
金利 | 18.0% | 14.0% | |||
毎月の返済額 | 22,000 ~36,000円 (2社合計) |
11,000 ~22,000円 |
定額30,000円 | 定額25,000円 | 定額22,000円 |
返済回数 | 48回 | 96回 | 43回 | 54回 | 65回 |
返済総額 | 1,360,152円 | 1,553,357円 | 1,268,606円 | 1,347,547円 | 1,423,575円 |
差額 | +193,205円 | -91,546円 | -12,605円 | +63,423円 |
借入残高が減っていっても返済金額を一定にしておくと、返済回数を減らし返済総額も抑えられます。
2社から借り入れている状態での毎月の返済金額は最大36,000円です。
それを1か所にまとめて毎月定額30,000円とすれば、返済回数は5回(5か月)減。しかも返済総額が9万円以上お得になります。毎月の返済を6,000円楽にしたうえ、返済総額も大きく抑えられます。
もちろん毎月定額にする場合でも、返済総額によって返済額を少し変更するのもひとつの方法です。このように自分独自の返済プランをシミュレーションすることがおすすめです。
借り換えにおすすめのカードローン3選
1楽天銀行スーパーローン
金利(実質年率) | 利用限度額 | WEB完結 |
1.9~14.5% | 800万円 | 可能 |
審査スピード | 融資スピード | 申し込み条件 |
最短翌営業日 | 最短翌営業日 | 20〜62歳 |
出典:https://www.rakuten-bank.co.jp/loan/cardloan/details/
楽天銀行スーパーローンのおすすめポイント
fa-check-circleネット銀行ならではの金利
fa-check-circle入会でもれなく1,000ポイント進呈
fa-check-circleアルバイトも申し込みOK
楽天銀行スーパーローンは、楽天グループが提供しているローンカードです。スマホを使って、WEBから申し込みが完了。必要書類の記入がないので簡単に手続きできます。
事業資金以外なら使徒は自由です。もちろん、借り換え目的の利用も可能。現在利用中のカードローンを楽天銀行で見直すことで、メリットがあるかもしれません。
2プロミス
金利(実質年率) | 利用限度額 | WEB完結 |
4.5%~17.8% | 500万円 | 可能 |
審査スピード | 融資スピード | 申し込み条件 |
最短30分 | 最短60分 | 20~69歳 |
出典:https://cyber.promise.co.jp/Pcmain
プロミスのおすすめポイント
fa-check-circleアプリローンあり
fa-check-circle返済シミュレーション可能
fa-check-circleレディースキャッシングあり
プロミスは、2021年オリコン顧客満足度調査「ノンバンクカードローン第1位※1」の会社です。資金使徒は生計費であれば自由です。日々の生活費や子どもの養育費などに活用できます。
また、プロミスでは自営者ローンサービスも提供しています。個人事業主の場合は生計費だけでなく事業費に使用しても問題ありません※2。無担保ながら幅広い用途で借入できるのが特徴です。
※1参照:https://cyber.promise.co.jp/Pcmain
※2自営者ローンに限ります。詳しくは公式サイトを確認してください
3smbcモビット
金利(実質年率) | 利用限度額 | WEB完結 |
3.0〜18.0% | 800万円 | 可能 |
審査スピード | 融資スピード | 申し込み条件 |
最短30分 | 最短当日中 | 20~69歳 |
出典:https://www.mobit.ne.jp/index.html
smbcモビットのおすすめポイント
fa-check-circleアプリで借入可能
fa-check-circleクレジットカード機能が一体になった多機能モビットカードを選択できる
fa-check-circle条件次第でネットでの在籍確認が可能
SMBCモビットは、SMBCグループの消費者金融です。入会金・年会費無料の無担保カードローンを提供しています。申し込みは全国対応です。
また、返済でTポイントを貯めることも可能。三井住友銀行のATMなら借入も返済もATM手数料無料です。アルバイトやパートの方でも申し込めます。
まとめ
カードローンをより金利が安い金融機関に借り換えることで、毎月の返済額を抑えられる可能性があります。
借り換えには総量規制や審査などある程度のハードルはありますが、そこさえクリアできれば非常におすすめな方法です。
借り換えをする場合は各金融機関のカードローン金利を事前に調査。単純に借り換えをした場合、毎月の支払額を抑えられても、支払回数や支払総額が大きくなってしまうデメリットもあります。
そこで、借り換えをする前に自分で返済シミュレーションを立てるのがおすすめです。現実的な計画を立てたうえで、申し込みを検討してみてください。